ktagjp’s blog

健康や病気のこと、政治や信仰、ガジェットや普段使いの道具たちなど、日常のデキゴトを書きます。

悪性リンパ腫になりました ②

【確定診断と病院選び】

f:id:ktagjp:20160421184307j:plain

〈サマリー〉

築地のがんセンターでほぼ一か月間の検査を受けた末、やっと確定診断が出ました。しかし、ある事情により治療は虎の門病院で受けることにしました。

〈内容〉

2015年10月21日から、がんセンターで確定診断に向けた検査が始まりました。

  • 10月21日:血液検査、X線撮影(胸部、腹部)、CTスキャン、心電図
  • 11月2日(一泊入院): 血液検査、腹部組織の針生検(お腹に直径3mmくらいの針を刺してリンパ腫の組織を採取する検査)、造影CTスキャンCTスキャン(針生検時に実施)
  • 11月9日: PET-CT
  • 11月16日:血液検査

検査と並行して4回外来を受診(10/21、10/26、11/16、11/30)し、最後の外来受診でやっと確定診断の説明を受けることができました。この間、ずっと妻が付き添ってくれていて、仕事と私の通院・検査の付き添いで私以上に彼女のほうが体力的にも精神的にもハードな日々を送っていたと思います。

11月30日の外来で検査結果の説明があり、悪性リンパ腫の分類として「濾胞性リンパ腫(B細胞 非ホジキンリンパ腫)グレード3a 」という確定診断が出ました。

悪性リンパ腫と一口に言っても細かく分けると60種類くらいあるそうです。たとえば、非ホジキンリンパ腫に対してホジキンリンパ腫というのがあります。B細胞型の他にT細胞型というのもあります。悪性度(進行の速さ)にもさまざまあります。組織検査を行ってリンパ腫の種類を診断した結果、私の場合は「濾胞性リンパ腫」という確定診断に至りました。

ところで、がんセンターで私の担当医だった先生はたくさんの学術誌に関わるなどリンパ腫については十分な実績と知見をお持ちの先生でしたが、私は受診の初期から意思の疎通に困難を感じていました。詳細は割愛しますが、治療を受ける上では医師との信頼関係が大事だと考えていましたので、このままがんセンターで治療を受けることがベストなのか、ということを思うようになりました。

そういう訳で、確定診断が出る前から治療は別の病院で受けたいという思いがあり、かかりつけの I先生に紹介状を書いていただいて確定診断に先立つ11月20日に虎の門病院に初診で外来を受診して事情を説明しました。11月30日にはがんセンターで確定診断の結果を聞いたその足で虎の門病院に行き、外来でA先生にがんセンターでの検査結果をすべてお知らせしました。

虎の門病院を選んだ理由ですが、会社の同僚がリンパ腫について書かれた記事を教えてくれたことがきっかけでした。この記事を読んで虎の門病院は、①悪性リンパ腫白血病などの血液がんに関してトップレベルの症例数があること、②抗がん剤治療の際の副作用のケアが丁寧であること、③患者の意見や疑問に真摯に向き合う姿勢があること、が分かりました。

さかのぼる11月10日には、妻がこの記事の執筆者であるXさんと直接お会いしてお話を伺い、虎の門病院で治療を受けることを決めました。(この日は私もお会いする予定でいましたが、仕事の都合でお会いできませんでした。その後、Xさんとは何度かお会いする機会があり、たくさんの貴重なアドバイスをいただきました。)

12月2日にあらためて虎の門病院を受診し、早速、治療計画の説明がありました。まず、抗がん剤が内分泌系の持病に与える影響を考慮して院内の内分泌内科を受診すること。次いで、心毒性のある抗がん剤を使うため心エコー検査で心臓の機能チェックすること。以上を同日中に行いました。

上記の検査で問題がなかったため、12月16日から9日間入院して初回の抗がん剤治療を行うことになりました。

入院が決まった後は、会社の上司に説明したり、健保組合に高額医療費の限度額認定証の申請をしたりで、約半月があっという間に過ぎました。余談ですが、「高額医療費の限度額認定」のような日本の健康保険の制度は高額な費用が発生するがん治療をする上でとてもありがたいものだということが、病気になってみてあらためて実感しました。この事については別の機会に書こうと思います。

ところで、当初は仕事を続けながら治療を行うつもりでいたので上司にもそのように伝えていました。しかし、「抗がん剤で体力が落ちたり免疫が低下すると、疲れ易い上にインフルエンザなどの感染症にかかりやすかったりするので仕事どころじゃなくなるから、会社を休んで治療に専念した方がいい」という同僚の言葉に納得して、会社に傷病休暇の申請もしました。あらためて上司に出勤しながらの治療ではなく、傷病休暇を取得する旨を伝えたところ、がっかりした様子が手に取るように分かって申し訳ない思いになりましたが、丁寧に説明して理解していただきました。

同僚からは傷病休暇の助言をもらっただけでなく、病院選びに役立つ情報や上記の記事を紹介していただいたりと、たくさんの貴重な情報を提供してもらい、とても助かりました。このような身近な人とのつながりが、いざという時にとても大切だということが、病気になってみて本当に良く分かりました。

次回は入院中の治療について書こうと思います。